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  よっちの操縦法
   はじめに  230
   オリエンテーリング 235
   慣熟飛行 240
   空中操作 245
   離着陸訓練 250
   計器飛行 255
   編隊飛行 260
   航法訓練 (工事中) 265
   教育法 270
   航空医学 275
   低圧訓練 280


計器飛行


第1節  概説
1 要旨
第2節  基本計器飛行
2 飛行前における計器等の点検
3 計器離陸及び上昇
4 レベル・オフ
5 水平直線等速飛行
6 速度の変換
7 旋回
8 定速上昇及び降下
9 定率上昇及び降下
10 バーティカル "S"
11 異常姿勢からの回復
12 コンフイデンス・マニューバー
第3節 応用計器飛行
13 T−4搭載の航法装置
14 TACAN及びVORアプローチ
15 レーダー・アプローチ
16 ILSアプローチ
17 ミスト・アプローチ手順
18 サークリング・アプローチ
19 模擬シングル・エンジンによるアプローチ


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第1節  概説

1 要旨
  計器飛行は、悪天候下における飛行を安全かつ正確に実施しうる能力を  修得させ、操縦者としての全天候下における、任務遂行能力の素地を作る  ことを目的として演錬する。
  この章においては、T−4で行う計器飛行について、計器飛行の準備に関する基本的事項、基本計器飛行及び応用計器飛行等について記述する。
  計器飛行の一般事項は、技術教範「計器飛行」による。
  計器飛行を行う場合は、操作手順、実施要僚及び注意事項等をあらかじめ十分に理解するとともに、飛行計器の特性及び指示許容誤差、航空機の特性並びに計器飛行方式等に精通しておくことが重要である。

第2節  基本計器飛行

2 飛行前における計器等の点検
  飛行前における計器等の点検の要点は、次のとおりである。
(1) 姿勢指示器(AI)
    ミニチュア・エアクラフトをホライズン・バーより0.8度(約1/3バー)アップに合わせる。
(2) 針路位置指示器(HSI)
   滑走路上で使用滑走路の方位とHSIの方位を確認する。
(3) 高度計
   管制塔から受信したQNHをコールスマン・ウィンドウにセットし、そのときの高度計指示と飛行場標高の差が35フィート(ELECTモード)以内であることを確認する(PNEUモードは40フィート以内)。  
(4) タカン
  位置の分かっているタカン局にセットする。T/Rの位置で局の識別を行い、RMI、コース・インデイケーター及び距離の判定機能を点検する。  
(5) 時計
  作動を点検し、時刻を規正する。  
(6) その他
  雲中飛行が予定される場合は、次の機器の機能を点検する。
 ア 航法灯  
 イ ピトー・ヒーター  
 ウ キャノピー・デフオツガー  
 エ レイン・リムーバー

3 計器離陸及び上昇
(1)計器離陸  
 ア 離陸前
   計器離陸におけるエンジン・チェックは、チェック・リストによる。
   計器の許容誤差は、次のとおりである。
    AI     バンク角±2度
    HSl    ±2度                 
 イ 離陸滑走
   離陸滑走は、空中操作の通常の離睦手順によるほか、方向保持は、滑走路の中心線、両側の滑走路灯及びHSIをクロス・チェックしながら行う。  
 ウ 浮揚   
    浮揚直後は、AIで浮揚時のピッチとバンク角を保持する。
   昇降計及び高度計で上昇の指示を確認し脚を上げる。
   上昇速度になるまで6〜8度の離陸姿勢及び滑走路方位を保持する。  
 エ 第1旋回  
   上昇速度に達したならば、第1旋回を開始する。  
   標準計器出発経路により出発する場合等で第1旋回を早めに行う必要があるときは、滑走路の末端を過ぎ安全高度で、かつ、安全速度に達した後、開始する。
  上昇は、上昇速度を保持する。

4 レベル・オフ                            
  上昇又は降下から所望の高度にレベル・オフする場合、通常次による。
(1) 昇降率が3.000FPM以下の場合
    昇降計の指示の約10パーセントのリードでレベル・オフ操作を行う。
(2) 昇降率が3,000〜6.000FPMの場合
   所望レベル・オフ高度の約1.000フィート手前で、昇降率が2.000〜3.000FPMになるようピッチを操作する。パワーは所望の速度を保持するよう調節し、それ以降は前号の手順による。
(3) 昇降率が6,000FPM以上の場合  
   昇降計が振り切れて(6,000FPM以上)正確な昇降率が不明の場合、所望レベル・オフ高度の約3.000フィート手前でピッチ角を約半分にし、パワーは、所望の速度を保持するよう調節する。それ以降は、第1号又は第2号の手順による。

5 水平直線等速飛行
(1) 水平直線等速飛行とは、所望の高度、方位及び速度を保持する飛行である。
   コントロール計器で、姿勢とパワーを一定に保持し、パフォーマンス計着で所望の高度、方位及び速度が保持されているかを確認する。
   パフォーマンス計器の指示が変化したならば、コントロール計器で修正し、その修正が適切であるか再確認する。
(2) 高度の修正
  高度の修正は、通常、修正すべき高度の約2倍の昇降率で行う。
   ノーマル・クルーズにおけるAIのピッチ変化量と昇降率の関係(速度250ノット、高度15.000フィート)は、おおむね次のとおりである。                               1/4バー       200〜300FPM
   1/2バー       400〜500FPM
   1バー(約2.5度)   約1.000FPM
(3) 方位の保持修正
   方位を修正する場合は、通常、修正しようとする方位角と同量のバンク角を用いる。
(4) 巡航速度
   所望の速度を保持するため、速度計を確認しパワーを調節する。
  計器飛行訓練において使用する巡航速度の区分及び概略のパワーは、第11表のとおりである。

6 速度の変換
(1)増速の場合  
 ア 40ノット以上   
   パワーを杓93パーセントに増加する。
   所望の速度に近づいたならば、その速度を保持するために必要なパワーに調節する。
 イ 40ノット未満
   所望の速度をうるために十分なパワーを増加する。
   所望の速度に近づいたならば、その速度を保持するために必要なパワーに調節する。
(2)減速の場合
 ア 40ノット以上
   所望の速度を保持するために必要な概略のパワーに減じ、スピード・ブレーキをオープンにする。
   所望の速度に近づいたならば、スピード・ブレーキをクローズにし必要なパワーに調節する。  
 イ 40ノット未満
   所望の速度にするために十分なパワーを減ずる。
   所望の速度に近づいたならば、その速度を保持するために必要なパワーに調節する。

7 旋回
  バンク角は、AIのバンク・インデックスで確立する.ロール・イン、ロール・アウトは同じ旋転率で行う。
  所望方位への旋回は次の要領で行う。
  旋回しようとする角度が30度以上の場合は、普通旋回を用い、30度未満の場合は、通常、旋回しようとする角度と同じバンク角を用いる。
  所望方位ヘロール・アウトするためのリード量は、バンク角、旋回率及びロール・アウトの速さにより決まるが、真対気速度(以下「TAS」という。)が小さくなった場合(GCA等の旋回)には、リード量を多くとる必要がある。
   TAS300ノットにおける各バンク角に応ずるロール・アウトの概略のリード量は、以下のとおりである。

       バンク角 リード量 30度未満   バンク角の1/6の度数
       30 度    5 度
       45 度    10 度
       60 度   15 度
        旋転率(ロール・レイト)約5度/秒の場合

(1) 普通旋回  
    普通旋回とは、バンク角30度の旋回をいう。特に指定された旋回を除いてはこれを用いる。
(2) 定率旋回
 ア 標準率旋回
   旋回率が毎秒3度(2ニードル)の旋回をいう。バンク角が30度を越える場合は、通常、標準率旋回は行わない。
 イ 1/2標準率旋回
   旋回率が毎秒1.5度(1ニードル)の旋回をいう。
 ウ 操作要項
   AIでTASに応じた概略のバンク角をとり、ターン・ニードルが所望の旋回率を示すかどうかを点検する。所望の旋回率でなければ、AIとターン・ニードルをクロス・チェックし、バンク角を修正して所望の旋回率を確立する。
   悪気流状態で定率旋回を行う場合は、ターン・ニードルが振れて旋回率の判定が組難になるので、必要なバンク角をAIで確立し、その保持に努める。
(3) 急旋回
  バンク角が30度を超える旋回を急旋回といい、訓練では通常バンク角45度又は60度を用いる。
  急旋回の実施要領は、基本的には普通旋回と同じである。AIでバンク角45度又は60度を確立するとともに、ピッチ姿勢をコントロールして高度の保持及び修正を行う。
  バンク角が増えるにしたがい、高度及び速度を維持するためのパワーとバック・プレッシャーが、普通旋回に比べより多く必要となる。このためロール・イン、ロール・アウトのときには、パワーの見越し量がやや多く必要となり、ピッチ・コントロールを適切にする必要がある。
  旋回中の高度の低下を修正するために大きなバック・プレッシャーを必要とするときは、一時的にバンク角を少し浅くしてピッチ姿勢を修正する。
(4) タイム・ターン及び磁気コンパスによる旋回
  HSIが故障したときは、タイム・ターン又は磁気コンパスによる旋回を行う。
 ア タイム・ターン
   タイム・ターンでは、通常1/2標準率旋回又は2/3針幅旋回(1度/秒)を用いる。30度以内の旋回の場合は、2/3針幅旋回を用いる。
   ロール・インと同時に計時を始める。旋回中は、所定の旋回率を保持し、時間が経過したならば、ロール・アウトする。
 イ 磁気コンパスによる旋回
   磁気コンパスで旋回するときは、バンク角15度を用いる。磁気コンパスで所望方位への旋回を行う場合の一般的な操作要領は、次のとおりである。
  (ア)南の方向ヘロール・アウトするときは、1/2×緯度−2.5度の度数だけ所望の方位を通り越してロール・アウトする。
  (イ)北の方向ヘロール・アウトするときは、1/2×緯度+2.5度だけのリード量をとり、ロール・アウトする。
  (ウ)東又は西の方向ヘロール・アウトするときは、2.5度のリード量をとる。     

8 定速上昇及び降下
  定速上昇及び降下は、一定のパワーと速度を保持し、上昇又は降下を行うものである。課目開始前に所望の速度で水平直線飛行を確立する。上昇はパワー約93パーセント、降下はパワー約75パーセントにし、通常は、ノーマル・クルーズの速度を保持するようピッチ角を調節する。  

9 定率上昇及び降下
  定率上昇及び降下は、一定の昇降率と速度を保持し、上昇又は降下を行うものである。通常、昇琴率は1,000FPMで行う。
  課目開始前に所望の速度で水平直線飛行を確立する。
  上昇は、概略のパワーに調節し、所望の巡航速度を保持して1,000FPMの上昇率を確立するようAIでピッチを調節する。
  降下は、概略のパワーに調節し、所望の巡航速度を保持して1,000FPMの降下率を確立するようAIでピッチを調節する。  

10 バーティカル "S"
  バーティカル"S"には、A、B、C、Dの四つの型がある。
  バーティカル"S"は、1,000フィートの高度差の間における1,000FPMの定率上昇及び降下の連続と旋回の組合せである上昇及び降下の要領は、前項の定率上昇及び降下と同じである。  
(1) バーティカル"S"−A    
   直線飛行間に定率上昇及び降下を連続して行う。  
(2) バーティカル"S"−B
    最初の上昇又は降下を開始すると各いずれかの方向へ普通旋回こ入れ、操作を通じて同一方向へ旋回を続けることを除き、バーティカル"S"−Aと同じである。
(3) バーティカル"S"−C
   降下の開始の際に、旋回を逆にすることを除き、バーティカル"S"−Bと同じである。
(4) バーティカル"S"−D
   上昇、降下の切替えの際、旋回方向を逆にすることを除き、バーティカル "S"−Bと同じである。

11 異常姿勢からの回復
  異常姿勢とは、予期しない飛行姿勢であり、飛行中の悪気流、バーティゴ及び不適切なクロス・チェックから起こる異常な飛行姿勢をいう。
(1) 姿勢の判断
   異常姿勢の判断は、主としてAIで行う。ミニチュア・エアクラフトとホライズン・バーとの関係で、まず上昇か降下を判断するとともに、バンク・インデックスで背面姿勢か否かを判断する。
   上昇姿勢又は降下姿勢の判断は、ミニチュア・エアクラフトが、AI の白い部分にあれば上昇であり、AIの黒い部分にあれば降下である。
   速度計、昇降計及び高度計の指示も、上昇、降下の姿勢を判断する場合に大いに役立つ。特に速度計は、上昇、降下の判断を容易にする。速度が急速に増加しているときは、降下していると判断できる。
   背面姿勢の判断は、バンク・インデックスがAIの上側にあれば正常姿勢であり、下側にある場合は背面姿勢である。
(2) 回復繰作  
 ア 上昇の場合
   パワーをミリタリーにするとともに、円滑かつ速やかに背面姿勢にする。AOA約15ユニットを保持し、機首を水平線まで下げる。
   速度が150ノット以上ある場合は、ハーフ・ロールを行い、水平直線飛行に移行する。
   速度が150ノット未満の場合は、過度の降下姿勢にならないようにバック・プレッシャーを進め、150ノット以上になったことを確認してハーフ・ロールを行い水平直線飛行に移行する。
 イ 降下の場合
   降下姿勢及び速度に応じてパワーを減ずる。バンク・インデックスをチェックし背面姿勢の場合は、バンク・インデックス側へ180度以内のロールを行い、翼を水平にする。必要に応じスピード・ブレーキを使用し、制限G内でAOA15ユニット又はライト・バフェットを保持し、ミニチュア・エアクラフトをホライズン・バーに一致させる。
(3) 制限事項
   課目の訓練として行う場合は、対地10.000フィート以上で行う。  
(4) 着意事項
   異常姿勢からの回復操作中は、水平直線飛行の姿勢に近づくまでトリムを使用してはならない。

12 コンフイデンス・マニューバー
   コンフイデンス・マニューバ−とは、飛行計器だけにより行う特株飛行 をいう。
   コンフイデンス・マニューバーを行う場合は、空域、高度等、特殊飛行 を行うすべての制限事項を守らなければならない。
(1) ウイング・オーバー
    パワーを約88パーセントにし、速度300ノットをうる。
    速度300ノットでミニチュア・エアクラフトのドットがホライズン・バーをカットできるようにピッチを上げる。
    ここから円滑に上昇旋回を開始し、バンク角が60度に達するまで常にミニチュア・エアクラフトの翼端をホライズン・バーに重ねるよう操作する。
    バンク角を60度から90度まで増加していく間に、バック・プレッシャーを緩めてバンク角90度のとき、ミニチュア・エアクラフトのドットがホライズン・バーを通過するようにピッチを下げる。
    ミニチュア・エアクラフトのドットがホライズン・バーに達したならば、バンク角を浅め60度になったとき、上昇のときと反対側の翼端をホライズン・バーに重ねる。
    その後はミニチュア・エアクラフトの翼端をホライズン・バーに保持し、水平直線飛行の姿勢に回復する。回復過程におけるロールの速さは、上昇旋回と同じである。
(2) エルロン・ロール
   パワーを約88パーセントにし、速度300ノットをうる。
   速度300ノットに達したならば、翼を水平に保ち、25度の上昇姿  勢にする。
   左右どちらかにロールを開始し、背面姿勢でミニチュア・エアクラフトがホライズン・バーを通過するとき、翼が水平になるよう旋転の速さを調節する。
   更に旋転を続けミニチュア・エアクラフトがホライズン・バーの少し下方まで下がり、速度300ノットで翼が水平になるようにする。
   旋転中は、常に座席圧を保持するよう操作する。
(3) ループ
   パワーをミリタリーにし、速度350ノットをうる。
   速度350ノットに達したならば、翼を水平に保持し円滑にピッチを上げる。
   ミニチュア・エアクラフトがホライズン・バーに達したならば、約4Gのバック・プレッシャーで引き上げる。
   AOAが14ユニットに達したならば、これを保持する。
   背面姿勢でミニチュア・エアクラフトのドットがホライズン・バーを通過し、速度が増加し、4Gになったならば、これを保持して水平直線飛行に移行する。この操作中は、真を水平に保持するため、スカイ・ポインターを直上又は直下に保持する。
(4) インメルマン・ターン
   背面姿勢になるまでは、ループと同じ要領である。
   背面姿勢でミニチュア・エアクラフトのドットがホライズン・バーを通過したならば、どちらかの方向へ旋転し、正常姿勢に移行する。

第3節 応用計器飛行

13 T−32搭載の航法装置
  T−32は、航法装置としてTACANとVORを搭域している。また、TACANの器材はDME機器、VORの器材はILS機器としても使用することができる。

14 TACAN及びVORアプローチ
  次に記述する以外については、技術教範「計器飛行」による。
(1) チューニング
 ア TACAN
 (ア) ファンクション・スイッチを「REC」にする。
 (イ) コントロールを取る (コントロール・ライトを確認する。)。
 (ウ) 所望TACAN局のチャンネルをセットする。
 (エ) TACAN局のID音を確認し、音量を調整する。
 (オ) ファンクション・スイッチを「TR」にする。
 イ VOR
 (ア) VOR/LOC・ボリューム・コントロール・ノブを回して「ON」にする。  
 (イ) コントロールを取る(コントロール・ライトを確認する。)。  
 (ウ) 所望VOR局の周波数をセットする。  
 (エ) VOR局のID音を確認し、音量を調整する。  
 (オ) コース・セレクターを「VOR/L」にする。
(2) ホールディング
   T−4のTACAN及びVORにおけるホールディング速度は、200ノットである。
(3) ペネトレーション
   T−4のペネトレーション速度は、250ノットである。
   ベネトレーション前に降下地点(CAPTチェック)を行い、降下開始点で機首を下げるとともに、パワーを約80パーセントに絞り、速度250ノットに近づいたならば、スピード・ブレーキをオープンにして降下する。
(4) レベル・オフ
   レベル・オフは、通常のレベル・オフ操作を行う。ただし、ハイ・スピードでレベル・オフをする場合は、レベル・オフ操作開始時にスピード・ブレーキをクローズにする。
(5) ファイナル・アプローチ  
 ア TACAN
    ファイナル・レグにロール・アウト後、フラップをテイク・オフにし、速度180〜200ノットにセットする。ゲートまでに脚を下げ、フラップをランドにし、速度115(+燃料)ノットを保持する。
   アークからファイナル・ターンを行う場合で、ゲートまでの余裕がない場合は、アーク飛行中にフラップをテイク・オフにし、脚を下げ、速度145(+燃料)ノットを保持する。ゲートまでにフラップをランドにし、速度115(+燃料)ノットを保持する。
   ゲートにおいて降下を開始するとともに、スピード・ブレーキをオープンにする。ミスト・アプローチ・ポイントまでに最低降下高度に達するため、適切な降下率を保持して最低降下高度まで降下する。
   最低降下高度に達したならば、高度を保持しつつ滑走路の視認に努める。
   滑走路を視認したならば、所定のパスに乗るように、着陸のための降下を開始する。ただし、目視降下点が設定されている場合には、目視降下点において降下を開姶する。
 イ VOR
   ファイナル・レグにロール・アウト後、フラップをテイク・オフにし、脚を下げ、更にフラップをランド、スピード・ブレーキをオープンにし、速度115(+燃料)ノットを保持する。パターンの設定上必要な場合は、ベネトレーション中に速度を減じ、ファイナル・レグヘ旋回する前に、フラップをテイク・オフにし、脚を下げ、速度145(+燃料)ノットを保持する。ファイナル・レグにロール・アウト後、フラップをランド、スピード・ブレーキをオープンにし、速度115(+燃料)ノットを保持する。
   最低降下高度に達したならば、高度を保持しつつ滑走路の視認に努める。
   滑走路を視認した以降の飛行要領については、TACANのアプローチに準じて行う。
(6) アークの飛行の参考
 ア ラデイアルからアークへの族回のリード量
 (ア) 標準率旋回        対地速度の0.5%    「海里」
 (イ) 1/2標準率旋回     対地速度の1%      「海里」
 (ウ) バンク角30度       (MPM−2)又は
                     (MACHxlO−2)     「海里」
                          (ただし、MPM 海里/分)
 イ アークからラデイアルヘの旋回のり一ド量
   バンク角30度 (MPM−2)×60/アークの半径「海里」  「度」  
 ウ アークの保持
 (ア) 連続た旋回による方法
     バンク角は、アークの半径、風及びTASにより変化するが、概略の値は、次の計算式により知ることができる。
    (MPM−2)×30/アークの半径「海里」「度」
 (イ) 連続した短い直線飛行による方法
     この方法によりアークを飛行するには、まず、ベアリング・ポインターを参照点よりも5〜10度上方た置くようにロールアウトし、そのときのへデイングを保持して、ベアリング・ポインターが参照点の5〜10度下方に来るのを待つ。以下この操作を繰り返すことによりアークを保持する。

15 レーダー・アプローチ
(1) PARアプローチ
    パターンヘ移行するまでの手順は、タカン(VOR)・ベネトレーションに準じて行う。
    パターン飛行中、速度は220〜240ノットを保持し、旋回は、標準率旋回又はバンク角30度のいずれか小さいほうで行う。
   ダウンウインド・レグにおいてイニシサル・コクピット・チェックを行い、ベース・レグヘ旋回するまでにフラップをテイク・オフにする。フラップをテイク・オフにした後は、速度180〜200ノットを保持する。
    ベース・レグにおいて脚を下げ、速度145(+燃料)ノットを保持する。
   ファイナル・レグにロール・アウト後、フラップをランドにし、速度115(+燃料)ノットを保持する。
   ファイナル・レグにおける旋回は、旋回する度数に等しいバンク角で行い、最大1/2標準率旋回とする。
    降下開始とともにスピード・ブレーキをオープンにし、速度115(+燃料)ノットを保持して進入する。
    降下開始後、速度、方位及び降下率を保持し、修正しながら滑走路視認に努める。
    概略の降下率は、次の計算式から求めることができる。
 ア 3度の降下角
   対地速度×1/2×10    「FPM」  
 イ 2.5度の降下角
   対地速度×1/2×10−100 「FPM」
(2)ASRアプローチ  
 ア 精測レーダー装置が作動しないとき又はPARアプローチが行えない滑走路に対しては、捜索レーダーによる進入を行うことができる。  
 イ 捜索レーダーでは、ファイナル・アプローチにおける方泣及び距離の測定は、精密レーダーほど正確ではない。また、高度を測定することができないため、降下を開始したならば、概略の降下率を確立し、管制官から通報される滑走路末端からの距離と、その距離こ応じて保持すべき高度とを比較してグライド・パスの修正を行う。  
 ウ 距離こ応じた降下量は、通常、3度の降下角の場合、1海里につき約300フィートである。

16 ILSアプローチ
(1) チューニング
 ア VOR/lLSの電源の「ON」を確認する。
 イ コントロールを取る(コントロール・ライトを確認する。)。
 ウ 所望lLS局のローカライザー周波数にセットする。
 エ 前席及び後席のlCS・コントロール・パネル上のマーカー・モニター・スイッチの「ON」を確認する。
 オ マーカーの音量を適切な位置にセットする。
 カ DME局を有していれば、TACANの器材を使用して、そのチャンネルをセットする。
 キ CDIをファイナル・コース・へデイングにセットする。
 ク コース・セレタターを「VOR/L」にセットする。
(2) ILSアプローチにおける初期、中間進入精密進入であるlLSアプローチを実施するには、コースを示すローカライザー及び降下角を示すダライド・パスの電波を受信できる使用滑走路の延長線上に飛行してくる必要がある。
   電波を受信できる位置までの飛行方法は、通常、他の計器進入(TACAN.VOR等)又はレーダーの誘導による。
    レーダーで誘導される場合、ローカライザー・コースに対して、30度又はそれ以下の角度でインターセプトされる。この位置は、通常、飛行場から約10マイル   の地点である。 (3) パターンの飛行   
   ILSアプローチに至るまでの各種進入の実施手順は、それぞれの進入方式に応じた要領で行う。
   ローカライザー・インターセプションで、フラップをテイク・オフとし速度180〜200ノットで飛行する。
   ファイナル・アプローチまでに脚を下げ、フラップをランドとし速度115(+燃料)ノットで飛行する。
(4) ファイナル・アプローチ
   所定のDME、アウター・マーカーに注意し、降下開始に備える。
   グライド・スロープ・デヴィエーション・バーが下がり始めたならば、バーが中心位置になるように降下を開始し、パスに乗る。
   降下の開始とともに、スピード・ブレーキをオープンにする。
   双方のバーを中心位置になるように保持、修正し、進入を続ける。この場合、オーバー・コントロールになりやすいので、細かい修正に努める。
   ミスト・アプローチ・ポイントまでに滑走路の視認に努める。  

17 ミスト・アプローチ手順
  ミストアプローチは、次の手順で行う。
(1) パワーを93パーセント以上に進めながら、スピード・ブレーキをクローズにし、円滑に6〜8度の機首上げ姿勢を確立する。
(2) 高度計及び昇降計の上昇の指示を確認して脚を上げる。
(3) 速度150ノットでフラップをアップにする。
(4) 速度約180ノットになったならば、パワーを紛87パーセントに絞り、速度180〜200ノットを保持して、指定された高度まで上昇する。
(5) 針路及び高度については、公示された手順又は管制官からあらかじめ与えられた指示に従い、ミスト・アプローチした旨を通報する。

18 サークリング・アプローチ
   滑走路視認後、次の手順で行う。
   スピード・ブレーキをクローズにし、パワーを増加して速度135(+燃料)ノッ ト以上及びサークリングの最低高度以上を保持しつつ、サークリング・ダウンウイン ドを飛行する。
   ベース・ターンにおいてスピード・ブレーキをオープンにする。
   着陸が確実にできると判断できるまでは、最低高度以下に降下してはならない。
   ファイナル・アプローチは、通常の着陸と同様である。

19 模擬シングル・エンジンによるアプローチ
(1) 故障の現示  
   左右いずれかのエンジンをアイドルとし、模擬シングル・エンジン状態を作る。
(2) 模擬シングル・エンジンによる飛行
   模擬シングル・エンジンでの上昇、水平及び降下速度は、200ノットで行う。
(3) ペネトレーション
    作動しているエンジンのパワーを約80パーセントに絞り、速度250ノットを保持して行う。
    レベル・オフ操作は通常と同様に行う。
(4) パターンの飛行
    各種アプローチにおけるパターンの飛行速度は200ノットである。各種アブローチごとの所定の位置に置いて、フラップをテイク・オフにし、脚を下げ、速度145(+燃料)ノットを保持する。
    右エンジン故障の場合、緊急脚下げを想定し、その手順を発唱する。
(5) ファイナル・アプローチ
   ファイナル・レグにロルアウトしたならば、速度125(+燃料)ノットを保持する。
(6) ミスト・アプローチ手順
 ア 作動しているエンジンのパワーをミリタリーに進めながら、円滑に6〜8度の機首上げ姿勢を確立する。
 イ 速度135ノットを保持するように上昇姿勢を調整する。
 ウ 右エンジン故障の場合は、脚、フラップを操作せずに上昇する。
   左エンジン故障の場合、安全な高度に達したならば、機首を6〜8度の上昇姿 勢にする。速度150ノット以上で脚を上げ、速度170ノット以上でフラップ を上げ、速度200ノットを保持して上昇する。

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