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NewsHome->俳句->過去作成投稿句(H13.1〜H13.6)
作り方今月俳句│歳時記 @ A B C D E F G H I J K│過去log@ A B C D
    
平成13年1月の作成句
「初春の 希望に満ちて 進みけり」 
「家族して くじを求めし 初詣」 
「玄関で 届く賀状を 待ちわびて」 
「親の味 妻が作りし 雑煮かな」
「初夢や 今年も何も 記憶なく」 
「七種を 捜し求めて 雪の下」 
「挨拶を 大声だして 寒稽古」 
「福笹に 笑顔笑顔の 景気良さ」 
「春場所の 波乱含みで 幕が開き」
「傘の上 音を奏でて 積もる雪」 
「雪達磨 小さき子より 大きくて」 
「煮凝や 口に残るは 骨一つ」 
「軒氷柱 竹ざお振りて 落としけり」 
「水仙の 寒気の中に 咲きほこり」 
「寒鴉 木の実ついばみ 寄りにけり」 
「白壁に 朝日さしたる 寒牡丹」 
「初観音 御香をまとい 祈るかな」 
「植物園 ただ一輪の 冬薔薇」 
「逝く人を 待てとばかりに 虎落笛(もがりぶえ)」
「とことこと 父の胡座子 囲炉裏かな」
「初御空(はつみそら) 飛行安全 祈るかな」
「一太刀に 気合込めたる 寒稽古」
「バッサバサと 音させ積もる 牡丹雪」
「雪合戦 本気にさせた 当たり玉」
「大寒の 点呼とる声 響きをり」 
「風花の 手のひらに落ち 消へにけり」 
「氷面鏡 大空小さく うつり居り」 
「早梅の 雪に埋もれて 白梅へ」 
「越後には よき寒梅の 在りにけり」 
「冬桜 見に来る人の コートかな」
「舊正や カレンダーにも 記載なし」 
「チュンチュンと 雀の親子の 春を待つ」 
「暗闇の 梅の香に 春を待つ」
「日没の 遅くなりけり 春隣」 
「侘助や 茶室で中の 紅一点」 
「盆栽の 枝に大きな 室の梅」 

今月の投稿句
「先達の 背に導かれ 俳句詠む」 すみ
送り火が 闇夜に燃ゆる 大晦日」 すみ
「若水の 冷たさしみる 今朝の春」 すみ
「柏手(かしわで)の 音高らかに 初詣」 すみ
「賀状には 母の顔して 友笑う」 すみ
「初夢に 小さき幸を 願う夜」 すみ
「雪の朝 雑煮の椀の あたたかさ」 すみ
「吉祥草 赤い果実の 身を誇り」 るちあ
「白い息 みなぎる気迫 寒稽古」 よしこ
「寒稽古 黄色い声が こだまする」 よしこ
「初夢を 書き留めておこう 今年こそ」 よしこ
「冬の駅 十人十色の 人模様」 HURRY
「七種の 粥ほろ苦く 春の味」 すみ
「寒稽古 師匠の指も 震えけり」 すみ
「降る雪よ いくら万物 凍てつくも 
      我が心まで 凍てつく事無く」 HURRY
「福笹の 蔭よりそっと 君を見ん」 筑前
「寒稽古 羽織る胴着の 冷たさや」 筑前
「七草を 捜し求めて 田の畔に」 筑前
「初夢を 寝る間もなく 置き忘れ」 筑前
「餅の数 聞かれて迷う 雑煮かな」 筑前
「故郷の 友も元気と 賀状かな」 筑前
「古寺の 鐘を突いては 初詣」 筑前
「初春は 仕事と共に 明けにけり」 筑前
「吉兆に 笑顔を添えて 福娘」 すみ
「春場所に 迎え太鼓の 音冴えて」 すみ
「雪かむり 南天の実に 陽のひかり」 るちあ
「枇杷の花 けむくじゃらの たくましさ」 るちあ
「深々と 雪降る夜は 更けにけり」 筑前
「技ありき 土俵の鬼の 春場所や」 筑前
「夜の雪 音無きままに 降り積もり」 すみ
「藪柑子 我の場所だと 陣を張り」 るちあ
「人の好い 顔して笑う 雪達磨」 すみ
「身の丈が 腕より小さき 赤ん坊」 green
「積雪や 代弁するは この心」 green
「コマ犬に 何を語るか ご老人」 green
「前輪に からみてとまる 枯れ落葉」 green
「葉を揺すり 我身を揺らさぬ 北の風」 green
「解け去りて 悲しき顔の 雪だるま」 筑前
「煮凝りの 名残を残し 猫の口」 筑前
「煮凝や 琥珀のやうな なめらかさ」 すみ
「かじり犬 後先のこと 考えず」 まる
「みちのくの 子らが遊びし 軒氷柱」 すみ
「寒風よ 我が心清め 研ぎ澄ませ」 HURRY
「水仙を いけたる座敷 ひかり満ち」 すみ
「水仙や 身を寄せ合って 皆で咲く」 green
「水仙に 励まされては 寒の朝」 筑前
「何くわえ 飛んでいるのか 寒鴉」 るちあ
「喜々として 蝋梅揺らす 尾長鳥」 るちあ
「蝋梅の かをり誘われ 人も寄り」 るちあ
「集い来て 人の世眺む 寒鴉」 すみ
「寒鴉 身を縮めては ”ア”っとなく」 green
「水仙の ほのかな香り 愛らしい」 よしこ
「寒鴉 冷えた餌では 寒かろう」 よしこ
「寒鴉 たまにはおでん ホッカイロ」 よしこ
「寒牡丹 緋の大輪を 咲かしけり」 すみ
「寒牡丹 共に元気に 冬を越す」 筑前
「人里の 暖かきかな 寒鴉」 筑前
「粉雪舞う 参道進む 初観音」 すみ
「冷える朝 段取りする手 速くなり」 SL-35
「源氏池  雪よけ衣の 冬牡丹」 るちあ
「彩きそい 雪にたたずむ 寒牡丹」 るちあ
「寒木瓜と 思う紅花 返り花」 るちあ  
「冬薔薇 小さきつぼみ 風に揺れ」 すみ
「さわやかに のぼる朝陽に 平和あり」 筑前
「強きかな 凛と咲きしは 冬薔薇」 筑前
「縁日の 売り子の声に 初観音」 筑前
「大寒は 鍋料理で 暖まろ」 アリス
「大寒と 聞いてこたつに 入り込み」 るちあ
「大寒を 身に知らされる 土の音」 るちあ
「春近し ふっくら蕾みの 紫木蓮」 るちあ
「天仰ぎ 蕾み輝く 紫木蓮(しもくれん)」 るちあ
「大寒や 老婆のごとく 背を丸め」 すみ
「新雪を 踏みしめ歩く 朝一番」HURRY
「風花の 舞う休日に 髪を切る」 すみ
「風花に もろ手差し出し 君思う」 るちあ
「弁天に 供えし桶に 厚氷」 すみ
「早梅や ただ一輪の 紅の色」 すみ
「蝋梅の 匂うや京の 天満宮」 すみ
「早梅の 切られし身をば 悲しけり」 るちあ
「ほのかなる 香り何処と 梅探る」 すみ
「冬櫻 春待たずして 散り染むる」 すみ
「舊正や 異国情緒の 龍の舞」 すみ
「舊正月は さわやかな朝 迎えけり」 筑前
「寒櫻 寒くはないか 冬の空」 筑前
「雪解けの 水面にうつる 春を待つ」 筑前
「春戻る 港出る君 無事祈り」 MOMO
「春を待つ 衣装箪笥の 花衣(はなごろも)」 すみ
「春近し 初心者マーク 増えにけり」 SL-35
「春を待つ 一年生と ランドセル」 るちあ
「青木の実 暗さの中の 鮮やかさ」 るちあ
「西国に 春遠からず 海光る」 すみ
「偉大なる 大地へ還れ 雪の子よ」 HURRY
「詫び助と 聞きし思うは 陽水ぞ」 HURRY
「侘び助の 気品匂わす その姿」 るちあ
「茜色 白侘び助を 浮き立たせ」 るちあ
「侘助の 美しかりし 尼の寺」 すみ
「繚乱に 花咲かせけり 室の蘭」 すみ
「万物の 静まりし夜 月凍る」 すみ

1月の選句結果

すみ選
〇「逝く人を待てとばかりに虎落笛」 よっち
 「寒稽古黄色い声がこだまする」 よしこ
 「彩きそい雪にたたずむ寒牡丹」 るちあ
 「偉大なる大地へ還れ雪の子よ 」 HURRY
 「解け去りて悲しき顔の雪だるま」 筑前
 1月の句は雪の句が多くやはり寒い季節なのだと
あらためて思いました。
虎落笛の句は胸がつかれるような気持ちになりました。

green選
 「傘の上音を奏でて積もる雪」 よっち
 「冬の駅十人十色の人模様」 HURRY
○「さわやかにのぼる朝陽に平和あり」 筑前
 新世紀の匂いがしてきそうで、良い句だと思いました。

MOMO選
〇「歯医者さん痛くないと嘘ばかり」 百里の学級委員
 「我妻よ送った分だけ奪う気か!」 友

kazu選
 「みちのくの子らが遊びし軒氷柱」 すみ
 「春場所に迎え太鼓の音冴えて」 すみ
〇「万物の静まりし夜月凍る」 すみ
 「傘の上音奏でて積もる雪」 よっち
 「福笹の陰よりそっと君をみん」 筑前
<「万物の・・・」句へ>
  この句を読んだ瞬間、ことばが映像となりました。
 凛として静まり返った、天と地。「月凍る」情景を
 捉えている読み手のこころは、何か熱い志を抱いて
 いるように感じました。それは、決意かもしれませ
 ん。
  また、冬の夜空を見上げて、深く深く深呼吸の後、
 そっと目を閉じ、瞑想している作者の姿が、見える
 ようです。思わず、いろいろな情景を想像してしまう
 一句でした。

SL−35選
 「風花の舞う休日に髪を切る」 すみ
○「風花の手のひらに落ち消へにけり」 よっち
 「集い来て人の世眺む寒鴉」  すみ
 「解け去りて悲しき顔の雪だるま」 筑前
 「大寒や老婆のごとく背を丸め」 すみ
 浜松以外での「冬」というものをあまり体験した事が
ありませんので、「雪」よりも「風花」のほうが私にとっ
ては「冬」を感じます。
そんなわけで「風花」の句を2句選んでみました

FRANK@さいとう選
 「賀状には母の顔して友笑う」 すみ
○「餅の数聞かれて迷う雑煮かな」 筑前
 「春を待つ衣装箪笥の花衣(はなごろも)」 すみ
 「茜色白侘び助を浮き立たせ」 るちあ
 「万物の静まりし夜月凍る」 すみ

よっち選
 「白い息 みなぎる気迫 寒稽古」 よしこ
 「雪かむり 南天の実に 陽のひかり」 るちあ
 「葉を揺すり 我身を揺らさぬ 北の風」 green
 「冷える朝 段取りする手 速くなり」 SL-35
○「万物の 静まりし夜 月凍る」 すみ
 万物という言葉のスケールの大きさを感じました。

一月の選句から五句選としました。
良い句が多く、三句選では少ないと感じたからです。
三点句
「万物の 静まりし夜 月凍る」 すみ
二点句
「傘の上音奏でて積もる雪」 よっち
2月の作成句
「旅終へて ふと眺め居り 春の庭」
「節分や 祝い酒する めでたさよ」
「寒暖の いきつもどりつ 春がくる」
「厚化粧 薄くなりけり 春の町」
「こっそりと パンツ脱ぎ捨て 厄落」 
「立春や 別府マラソン 雨の中」 
「早春や 瀞(とろ)に潜みし 渓流魚」 
「初午や 布袋人形 袖の中」 
「優しさの 針山築く 供養祭」 
「山焼や 花火合図に 身を焦がし」 
「長靴に 買い物籠に 雪解道」 
「休日の 引越し手伝い 残る雪」 
「残雪や 飯豊の山と 青い空」 
「春寒や 衝突のニュース 飛びゐりぬ」 
「春寒や 肩を寄せ合い 式向う」
「恥じらいの 頬を染めつつ 春の風邪」 
「二ダマの 寒気居座り 余寒かな」 
「欄抱いて 届けてくれし 餘寒かな」 
「猫の恋 ただただうめく 月夜かな」
「白魚の さっと胃の腑に 仕舞いけり」 
「あちこちに 煙たなびき 野焼きかな」 
「すぐろなる 一本道の 夜明けかな」 
「夕暮れの 影二つ伸びて 麦を踏む」
「雪解けの 水面の光 猫柳」 
「うつむきて 片栗の花 風にゆれ」 
「蕗の薹 摘みてお酒の つまとなり」 
「海苔粗朶の 荒海後の 後始末」 
「一重八重 紅白淡紅 梅の花」 
「里山に 分け入る道の 初音かな」
「雪解けの 雫の下に 草萌ゆる」 
「いぬふぐり 人間ドック 迎えをり」
「虫眼鏡 大きく見たり いぬふぐリ」
「さっと茹で色鮮やかに若布かな」 

今月の投稿句
「薄紅に 爪染めかえて 春を呼ぶ」 すみ
「春がくる  かしまし雀が  踊り出し」 るちあ
「田起しの 鍬を握れば 春近し」 筑前
「節分に 病を散らし 春を待つ」 green
「なやらひに 百鬼逃げ行く 都かな」 すみ
「雪どけの 桜並木が 春を待つ」 MOMO
「鬼追いて 闇に一擲(いってき) 豆を打つ」 すみ
「節分の 季節の晦日 門守り」 筑前
「豆まきの 福を呼込み 春来たり」 筑前
「禅寺の いらかの光り 春立ちぬ」 筑前
「早春の 光眩しき 琵琶湖かな」 すみ
「白き雲 抱きて比叡 春迎ふ」 すみ
「早春の 淡い想いに 雪融けぬ」 筑前
「初午の 君を見初めし 石畳」 筑前
「初午や 千本鳥居 朱に光り」 すみ
「お針子も 着飾り詣る 針供養」 すみ
「春立ちぬ 孫の足形 初歩み」 好道
「歯医者さん 痛くないよと うそばかり」 百里の学級委員
「山焼きの 煙とともに 黒き山」 筑前
「供養際 今日は晴れ着の 娘たち」 筑前
「赤々と 山焼かれゆく 奈良の里」 すみの母
「山焼や 万葉の山 炎(ほむら)立つ」 すみ
『雪が降る 足跡の上に 雪が降る
          悲しい想ひ出うずめるように』
                作者不明(fromMOMO)
「雲水の つま先赤く 雪解道」 すみ
「口解けの 甘い誘惑 バレンタイン」 MOMO
「残雪の 原に遊ぶや 親仔馬」 すみ
「防人の 眠りし海に 春の風」 紀(すみの妹)
「台国の 島より眺む にび色の街」 紀
「いにしえの 歴史を記す 金の印」 和
「寄せ返す 玄海の波 穏やかに」 すみ
「春の風邪 その名で呼ぼう 花粉症」 友
「旅路より 戻りし京は 春寒し」 すみ
「高き嶺 白冴えわたる 餘寒かな」 すみ
「春の風邪 気だるいままに 日を過ごし」 すみ
「わが妻よ 贈った分だけ 奪う気か!」 友
「戀猫の 呼び交わす声 甘き夜」 すみ
「白魚や その透き通る 命喰う」 すみ
「末黒野に 命の息吹 緑の芽」 HURRY
「野火走り 春待つ気持ち 浮き立てり」 すみ
「初梅や 蕉翁笠の緒 つけかえる」 FLANK@さいとう
「野火の香や 家路を急ぐ 影ひとつ」 FLANK@さいとう
「末黒野や 墨絵のごとき 大地かな」 すみ
「暖かき 日差し背にうけ 麦を踏む」 すみ
「菜の花や 我が心にも 春を呼ぶ」 green
「銀毛の 手ざわり愛し 猫柳」 すみ
「かたくりの 花咲く里に 人絶えて」 すみ
「かたくりの 一群揺れゐる 瀬音かな」FLANK@さいとう
「隣室の 吾子起きたるかと 猫の恋」FLANK@さいとう

「たはむれに 海苔摘みてみる 裾まくり」
FLANK@さいとう
「海苔網が あがれば瀬戸内 春きたる」 はんさん
「慎ましく 片栗の花 咲きにけり」 筑前
「雪解けの 光のなかに 猫柳」 筑前
「春便り 伝えにきたか 蕗の董」 筑前
「海苔粗朶の 幼き海は 今何処」 筑前
「野に早く 萌え出るみどり 蕗の薹」 すみ
「梅咲いて 星うるみたり 夕まぐれ」 FLANK@さいとう
「梅一輪 こぼれるほどの あたたかさ」 FLANK@さいとう
「くしゃみせし 人を笑ひし 梅一輪」 FLANK@さいとう
「鴬の 鳴き声はるか 北の里」 よしこ
「梅けぶる ホームの端の 忘れ傘」 FLANK@さいとう
「鶯の けきょとも言はぬ 小糠雨」 FLANK@さいとう
「磯の香の 立ちのぼりたる 海苔を喰ふ」 すみ
「奈良の里 古梅のつぼみ 雨に濡れ」 すみ
「雪は解け 大地に還り 草青む」HURRY
「下萌えの こころ閉じこむ アスファルト」 FLANK@さいとう
「うつむきて 春も眺めぬ 人の波」 FLANK@さいとう
「下萌えの 野山のかすみ 夢に見ん」 FLANK@さいとう
「街路樹に はづかに兆す 春の色」 FLANK@さいとう
「我が心の 春の息吹を 目にもみよ」 FLANK@さいとう
「草萌ゆる 牧場を駈ける 若駒や」 筑前
「鶯の 初音と共に 野良仕事」 筑前
「うぐいすや いずこの谷で 今鳴かん」 すみ
「すごいモンだよ 昔の美人
   鶯の クソで磨いて あの笑顔
不気味なモンだね こギャルの化粧
   そと面ばっかり 塗ってごまかす!」FLANK@さいとう
「土黒く 湯気たちたる日 薯植うる」FLANK@さいとう
「下萌ゆる 土手広がりし 春の川」 すみ


2月の選句結果

FRANK選
 「早春や瀞(とろ)に潜みし渓流魚」 よっち
 「優しさの針山築く供養祭」 よっち
 「禅寺のいらかの光春たちぬ」 筑前
○「防人の眠りし海に春の風」 紀
 「恋猫の呼び交わす声甘き夜」 すみ 

 防人の句ですが、北九州の海をみて「防人の眠る海」
と思いをはせた作者の古人や国を思う気持ちに敬服し
ました。また、「春の風」と結ぶことで、温かな鎮魂の気
持ちがより強まって感じられます。


すみ選 
 「夕暮れの影二つ伸びて麦を踏む」よっち
 「田越しの鍬を握れば春近し」筑前
〇「春立ちぬ孫の足形初歩み」好道
 「末黒野に命の息吹緑の芽」HURRY
 「隣室の吾子起きたるかと猫の恋」FRANK

 五句の選句となりましたが、迷います。
お孫さんの成長を喜ぶ句に、とてもあた
たかさを感じました。


kazu選
 「薄紅に爪染めかえて春を呼ぶ」すみ
 「初午の君を見初めし石畳」筑前
 「口解けの 甘い誘惑バレンタイン」MOMO
〇「かたくりの一群揺れゐる瀬音かな」FRANK
 「すぐろなる一本の道の夜明けかな」よっち

 <選句によせて>
  俳句は、「花鳥風月を詠み、写生をのみよしとする」
 的な観点からすると、異論もあるでしょうが、「薄紅に
 ・・・」「初午・・・」「口解けの・・・」の三句は、
 新鮮でした。<人事>と<季節>の融合が、うまくなされて
 いたように思いました。特に、「薄紅に・・・」「口解け
 ・・・」の二句は、よく解りますその心境!!
  「すぐろなる・・・」は、<すぐろ>と<夜明け>の色と
 光(光線)のコントラストに、ひかれました。
  「かたくりの・・・」は、ことばとその音が美しいで
 すね。かたくりの花と周囲の情景が、目に浮かびます。
 春の訪れを、爽やかでやさしい気持ちで迎えている気が
 します。ところで、 いっそのこと、「かたくり」を、
 古名の「かたかご」になさると、さらに趣きが増すよう
 に思いました。


green選
 「うつむきて片栗の花風にゆれ」よっち
 「初午の君を見初めし石畳」筑前
 「赤々と山焼かれゆく奈良の里」すみの母
 「銀毛の手ざわり愛し猫柳」すみ
○「梅一輪こぼれるほどのあたたかさ」FRANK

 梅一輪の句へ
 自分がこう言う風に詠めたらと思った句です。なぜか、
梅を詠むのは私にとって今ジーズンの課題になりました。


よしこ選
○「うつむきて片栗の花風にゆれ」よっち
 「早春の淡い想いに雪どけぬ」筑前
 「春の風邪気だるいままに日を過ごし」すみ


よっち選
 「なやらひに百鬼逃げ行く都かな」すみ
 「早春の淡い想いに雪融けぬ」筑前
 「寄せ返す玄海の波穏やかに」すみ
○「かたくりの一群揺れゐる瀬音かな」FRANK
 「くしゃみせし人を笑ひし梅一輪」FRANK
 
 「なやらい」は、昔話を聞くような懐かしい句です。
 「早春の」は、淡い炎と雪解けの組み合わせに心が淡く
なりました。
 「玄海の」は芦屋を思い出しました。その通りです。
 「かたくり」は、瀬音とかたくりの揺れる様が春の風を感
じさせてくれます。
 「くしゃみ」は梅を見に行きお日様を見てくしゃみする自
分の経験を思い出しました。



2月も良い句が沢山ありました。
ありがとうございました。
選句も俳句向上の良い手段です。
kazuさんの講評には脱帽です。
俳句以上に詩的でした。


3月の作成句

「三月の年度終わりとなりにけり」 
「頬を染め酌み交わす酒雛の宴」 

<3月4日(日)中央線の旅>
「駅を出て膚に冷たき春時雨」
「啓蟄に切符片手の旅に出る」
「山々の稜線ぼかし春の雨」
「山々の姿霞ませ春の雨」
「涙雨信玄公に遭えずかな」
「やぶからに春のみぞれか窓くもる」
「くもり窓手で拭きながむ春の雪」
「からすさえ驚き降りる春の雪」
「啓蟄に雪つもりて春遠く」
「冬の旅あればこそにて春の旅」
「春の日穏やかになりて旅終わる」

「東風吹くや訓練終了帰投する」 
「春めきて黄砂の空の日輪かな」 
「休日に一日遊ぶ春の山」
「春めきて日溜り寝そぶゴロニャンコ」
「冴え渡る満月ながめ肩まるめ」
「満々と波うち下る春の水」
「里山の田圃で蛙と田螺取」
「地平まで続く越後の春田かな」
「春の川柳帽子を添えて居り」
「訳知らずただ拝む子の寝釈迦かな」
「北国へ身一つ持ちて鳥帰る」
「傘型の編隊保ち鳥帰る」
「鳥雲に我は電車に共に入る」
「行く雁の元気で暮らせまた戻れ」
「飛行隊解散行事の彼岸かな」
「暖かな芝にはいはいする子供」
「暖かな日に解散や飛行隊」
「うたたねにはっと目覚める春炬燵」
「離陸前雉の親子の送り顔」
「雲雀鳴き高く高くとまだ高く」
「上昇し反転降下の燕かな」
「春雨や木の芽のたまる水の玉」
「幼子のわざわざ遊ぶ春の泥」
「もののけの棲家の森も物芽かな」
「草の芽の出でし野山の散歩かな」
「耕すや過去の苦労を思いつつ」
「黒い帯び引きて田打のトラクター」
「畑打や一服をして息を吐く」
「花の種蒔いた庭に鳥降りる」
「萌出るエナジー感じる木の芽かな」
「花の種蒔いた庭に鳥降りる」
「落ち椿もう少し枝にしがみつけ」
「静かなる目覚めに窓の春の雪」
「雨降りの山を霞ませ帰る道」
「陽炎と雀の遊ぶ屋根瓦」
「つくづくしのびのび伸びて天つくや」
「風わたり菫の花々そよぎけり」
「蒲公英や晴天の砂利道一つ」

今月の投稿句
「薄着して肌寒さ楽しむ弥生かな」FRANK@さいとう
「如月の何処も彼処も穴だらけ」筑前
「濃く薄くかたまり咲くや犬ふぐり」すみ
「布刈舟鳴門の海に幾艘も」 すみ
「蛤の御難うれしやひなまつり」FRANK@さいとう
「ちらし寿司春の笑顔にいろどらる」FRANK@さいとう
「友と語る弥生の雨のあたたかさ」FRANK@さいとう
「風強き春の大路に柳ゆれ」すみ 
「目覚めれば弥生の朝となりし今日」すみ
「雛人形白きお顔に花の影」すみ
「淡雪と思い浮かぶは叔母の顔」green
「啓蟄やうららかに陽のさす小道」すみ
「淡雪を蹴散らし馬体駆け抜けん」すみ
「東風ふけば隣の夕食まるわかり」まる
「春めきし田の畔に雲雀かな」筑前
「東風吹きて羽織る上着に寒戻り」筑前
「果かなさに流れ消えゆく春の雪」筑前
「スカウトの友と登りし春の山」筑前
「茶畑の畦を歩きて山笑う」筑前
「散歩道季節を感じる春の水」まる吉
「春疾風真夜の白梅散りにけり」FRANK@さいとう
「月中天沈丁花つよく香りけり」FRANK@さいとう
「夜道とばすヘルメット越しに沈丁花」FRANK@さいとう
「春めきて花飾りたき四畳半」FRANK@さいとう
「何となく部屋あたたかき花一輪」FRANK@さいとう
「無造作にコップにいけし沈丁花」FRANK@さいとう
「南郷の洗堰には春の水」筑前
「東風吹きて雲飛ぶように流れゆく」すみ
「月光に浮かびて蒼き春の山」すみ
「春めくや手袋脱ぎて街歩く」すみ
「用水路石を除けてはタニシとり」green
「ときおりの風に波立つ春の水」すみ
「爽やかな風に吹かれて春の川」筑前
「菜の花の畔に咲いては春田かな」筑前
「里山の小川に集う諸子かな」筑前
「蒼昊に想いを馳せし涅槃かな」筑前
「生き死にも融通無碍の寝釈迦かな」FRANK
「見はるかす白き山越え鳥帰る」FRANK
「春宵の萬金にもなるコクピット」FRANK

<3月16日ミニ句会>
「春近し南の風や心地よし」三留
「水温む蛇口の水や柔かく」三留
「春近し草木の色や鮮やかに」三留
「春風と共に忘れる知識かな」伊藤
「桜舞う翔けてみようか空の夢」伊藤
「富士の雪溶ける頃にはパイロット」井上
「響くなら響かせるなりエコーイルカ」井上
「ぽっかぽかパワーが出ない春の空」井上
「昼下がり花に見とれてハックション」中村
「コンビニで気づくと悲しホワイトデー」中村
「残雪やまばゆく光る北の山」藤野
「夜間飛行時期を選ばぬ春の風邪」藤野
「月曜日われらが望む春時雨」藤野
「扉開け鼻をすすればひばり鳴く」園田
「暖かき光をあびて目を細む」園田
「風やみて光射すれば暖かき」園田
「エプロンで時おり感じる春の風」影山
「朝の道桜並木が待ち遠しい」影山

「食堂でたらの芽食べて春を知る」影山
「満天の星空の下君おもう」饒波
「砂浜を裸足で歩き大やけど」饒波
「昼下がり小春日浴びてひとねむり」後藤
「春の雪日にさらされてまた解けて」後藤
「日々毎に色づき始め桜の樹」桑原
「草花が今か今かと春を待つ」桑原


「あけぼのの空に微笑む東山」すみ
「みちのくを恋しと鳴きて雁帰る」すみ
「彼岸頃空を駆りつつ祖母探し」HURRY
「涅槃図や我も衆生のひとりなり」すみ
「亡き人の声思い出す彼岸かな」すみ
「つくばいの水あたたかや今日の席」すみ
「出ては入り入りては出づる春炬燵」FRANK
「上げ雲雀 憧れの空 高し高し」FRANK
「酔(よ)桜の神秘に魅せられ旅の民」MOMO
「燕さん貴方は誰の燕さん」ズコ
「つばくろや青い匂の風に乗り」green
「ひと息に天高くあり揚雲雀」すみ
「春の道景色楽しみ家路着く」mak
「寝撃ちにて肘に染みるは春の土」筑前
「降りだすも止むも音無く春の雨」すみ
「荒れし野にものの芽見つけ春を知り」HURRY
「つばくらめ縦横空を切り開く」すみ 
「雨匂う庭にものの芽息吹きおり」すみ
「柔らかな土の間に出る土筆」green
「陽に近き梢の桜咲きにけり」FRANK
「みつまたの花の御寺やいらか黒し」FRANK
「春泥につまだち歩む晴れ着かな」FRANK
「野鳥きて梅こぼしけり日曜日」FRANK
「れんぎょうの黄ふかく春の雨つつむ」FRANK
「春雨に幼きつぼみ暖を待つ」MOMO
「地ノ揺レ続クモ、春ハ確実ニヤッテ来ル。
 白木蓮・コブシ(こぶし)・ミモザ、満開ナリ。
 鶯鳴キ、ソシテ、サクラサク。桜サク。桜咲く。
 さくら・・・さく。」kazu
「春雨にずぶ濡れつつも時を詠み」HURRY
「春の猫体すくめて日向ぼこ」HURRY
「畑打のエンジンの音高らかに」筑前
「手ぬぐいの白き眩しさ田打かな」筑前
「花種の蒔きし傍ら猫じゃれぬ」筑前
「春炬燵あたりて聞くや花便り」すみ
「春の田も畦もみどりの深きこと」すみ
「土の香の香り立つなり春田打」すみ
「珈琲の 水面に映る 我が翼 
  しばし休むも また羽ばたかん」HURRY
「花揺らし通り過ぎゆく木の芽風」すみ

3月30日(金)
おはようございます。
HURRYです。
今日から少し、小旅行に出ます。
と言っても、そんなに大したものではないですが・・・。
<公園より>
「公園の鳩の水浴び る飛沫」HURRY
<列車より>
「窓際に洩れる日差しの 地良き」HURRY
<とある駅より>
「行楽も仕事帰りも家路かな」HURRY
<あえて在来線車中から>
「旅情こそ新幹線より在来線」HURRY
3月31日(土)
<とある土地より>
「土筆の子凍え驚く通り雨」HURRY
4月1日(日)
<花見の地から>
「春の風しばし待たれよ桜吹雪」HURRY

<とある車中から>
「去りし日は桜三月散歩道」HURRY

<引き続き車窓から>
「海と空真っ二つかな水平線」HURRY
「早桜色は匂えど散りぬるを」HURRY

<矢本まであと30分の所から>
「今日の旅南に花咲き北は雪」HURRY
(残雪ですが)


「菜の花や子ら見え隠れして鬼ごっこ」すみ
「機械より先にストーブスイッチオン」SL-35
「花びらの代わりに落ちるボタン雪」MOMO
「なごり雪やんでくれよと花見客」MOMO
「夜気凄く陰やどしたる桜かな」FRANK
「夜桜の天辺闇に吸い込まる」FRANK
「咲きいでて気づく近所の桜かな」FRANK
「芽吹く枝花の散るのを待ちてをり」FRANK
「玉砂利に椿落ちけり社道(やしろみち)」FRANK
「菜の花や折られてもなほ水上がる」FRANK


3月の選句結果

すみ選 
〇「くもり窓手で拭きながむ春の雪」 よっち
 「生き死にに融通無碍の寝釈迦かな」FRANK
 「水温む蛇口の水や柔らかく」三留
 「つばくろや青い匂いの風に乗り」green
 「春雨に幼きつぼみ暖を待つ」MOMO

 学生さんの達の句の素直な表現に感心しました。
くもり窓と春の雪、情景が浮かぶようです。北へ
向かう旅らしい句と思いました。つばくろ・春雨
の句の中の春らしいことば、寝釈迦の句のどこか
厳しいことばがそれぞれ良いなと思いました。


HURRY選
 「冴え渡る満月ながめ肩まるめ」よっち
○「雲雀鳴き高く高くとまだ高く」よっち
 「ちらし寿司春の笑顔にいろどらる」FRANK
 「雛人形白きお顔に花の影」すみ
 「つばくろや青き匂の風に乗り」green

 ゥu雲雀鳴きゥvは、やはり自分たちにかぶる
ところがあって、私個人としてすごく感動して
います。皆さん、私の心を揺すぶって下さって、
ありがとうございます。私もこんな句が詠みた
いです!

kazu選
〇「陽炎と雀の遊ぶ屋根瓦」よっち
 「降りだすも止むも音無く春の雨」すみ
 「出て入り入りては出づる春炬燵」FRANK
 「富士の雪溶ける頃にはパイロット」井上
 「春種の蒔きし傍ら猫じゃれぬ」筑前

 <選句によせて>
   どの句も、どの句も、素晴らしくドキドキしながら、
  読ませていただきました。
   不思議なことに、3月になり光も空気も暖かくなり、
  寄せられた句も暖かなものが多くなりましたね。そして、
  気象の移り変わりとともに、花々の句も増え、拝読して
  います私のこころも、ぽかぽかし笑顔も増えてきます。
   私たちは、自然とともにある、いえ、自然の中で生
  かされて(活かされて)いるのだなと、みなさまの句か
  ら改めて感じています。
   選びました5句は、いずれもその情景が鮮明に映る
  ものでした。


FRANK選
 「満々と波うち下る春の水」 よっち
○「北国へ身一つ持ちて鳥帰る」よっち
 「春の田も畦もみどりの深きこと」すみ
 「花びらの代わりに落ちるボタン雪」MOMO
 「水温む蛇口の水や柔かく」三留
 
「花びら」の句、実は私も、あの日あの情景をどう句にしたものか
苦心しておりました。この句はなんとも素直に過不足なく
描ききっていると思います。
「水温む」の句、蛇口から直接水を飲むということを最近していない
ことを発見。
あごからのどを通ってシャツの中まで伝ってくる、あの青春の日の、
ゴクゴク動くのど仏の、蛇口からの痛快な水飲み。
本当に久しく忘れていました。
若き自衛隊員のみずみずしい感性にすがすがしいものを感じます。


green選
○「陽に近き梢の桜咲きにけり」FRANK
 「菜の花の畔に咲いては春田かな」筑前
 「鳥雲に我は電車に共に入る」よっち
 「今日の旅南に花咲き北は雪」HURRY
 「亡き人の声思い出す彼岸かな」すみ


よっち選
「里山の小川に集う諸子かな」筑前
「生き死にも融通無碍の寝釈迦かな」FRANK
○「つばくらめ縦横空を切り開く」すみ
「地ノ揺レ続クモ、春ハ確実ニヤッテ来ル。
 白木蓮・コブシ(こぶし)・ミモザ、満開ナリ。
 鶯鳴キ、ソシテ、サクラサク。桜サク。桜咲く。
 さくら・・・さく。」kazu

「春の猫体すくめて日向ぼこ」HURRY

「里山の」は懐かしい風景が浮かびます。
「生き死にも」は自由自在の境地が感じられてました。
「つばくらめ」の燕の動きに力強さがあります。
「地ノ揺レ」は、俳句ではありませんが詩情が溢れてい
るように思い、いただきました。
「春の猫」は気持ちを頂きました。

お礼!
実は四月の作成句及び投稿句全てをよっちの不注意で
無くしてしまいました。
これ全てをFRANKさんが修復してくれました。
この場を借りて、あらためてお礼を言いたいと思います。
ありがとうございました。

4月の作成句

「春の日にひがな一日ぶらぶらと」
「春の空今日は優しい鬼教官」
「水面照る水の流れもうららかに」
「掲揚のラッパの音も長閑なり」
「優勝旗白河の関越へて来い」
「入学の記念写真を大人びて」
「花の下ちょい飲みかいとしやれ込むか」
「場所取りに日がなを過ごす花の下」
「人々の花々に酔い酒に酔い」
「気がつけば花の上からお月様」
「日の中に飛び込む櫻の色香かな」
「逍遙と過ぎ去る人の櫻かな」
「辛夷咲くあの故里へ帰りなん」
「紫木蓮デカダンスとは言いえたり」
「連翹や小さい花々山となり」
「激闘のすり鉢山に春の月」
「ぼんぼりの上にまん丸朧月」
「朧月古代の人を思いはせ」
「暗がりに人の気配の朧かな」
「春の海一斉出港のシラス漁」
「大井川漁港のテトラや春の潮」
「ランドセル黄色の傘に一年生」
「潮干狩日焼けの顔でまず一杯」
「桜咲き鬼の撹乱痩床かな」
「唯我一人専ぶや仏性会」
「囀や一年ぶりの里の山」
「菜の花や心明るくしてくれる」
「蝶々や畑の中を飛びまわり」
「蝶々の花を求めてあちこちに」
「春風に乗ってあの里行こうかな」
「中田島喧嘩凧や群れ揚がる」
「童謡のたこたこあがれくちずさみJ
「凧上げや親爺の方が夢中なり」
「しやぼん玉ふわふわ飛んだおかしいね」
「よちよちの幼子手を揚げ石験玉」
「ふらここの共にゆれたる二人かな」
「背を押してかあさん揺らす半仙戯」
「ふららこの全力尽くし漕ぎにけり」
「わが思い飛んで菅笠遍路道」
「人丸忌万葉集と共に来る」
「この道の孤高に在りし濃山吹」
「町中の植えこみ躑躅や雨の中」
「植木市馬酔木の花木売られをり」
「札幌の昔々のリラの花」
「苗代に祈りを込めて籾を蒔く」
「朝顔を蒔きて水をやりにけり」
「赤襷反対色の茶摘かな」
「手も足も出ずに大きな蛙の子」
「風に揺れ花尾がはねる藤の花」
「泉の後走る子馬の速さかな」
「若駒の一人静かに草を食む」
「若駒の草を食むハムソーセージ」




今月の投稿句

「春なれや花を抱きて山かすむ」すみ
「六分月薄雲まとい照れ隠し」HURRY
「ほの白く雲を刷きたる春の空」すみ


<新小学校6年生4名とミニミニ句会をやりました。FRANK>
「さくら咲く花が散るのもきれいだな」尚道
「六年にさくらふぶきがうち寄せる」洋二朗
「花ひらくみんな笑顔できもちいいな」瑞樹
「桜散るみんな登校一学期」有理子
「散りはじめて見上げる空の深さかな」FRANK


「帰り道 私について くる月を
  見るたび祖父の あの歌をうたう」中学2年の女の子
「のどけしや石仏みな笑い顔」すみ
「制服のまま回り道入学式」すみ
<仙台でも桜の花が開き始めた>
「清明に花の蕾ぞ綻ばん」HURRY
「御堀越し夜満開の桜かな」green
「はらはらと桜ちりゆく散歩道」green
「おもかげを残し静かに花散らん」すみ
「サクラ舞う蒼空のもと朱夏恋し」MOMO
「月望みうぐひす鳴きて日は暮れし」HURRY
「春うらら時の流れも寝ぼけたる」HURRY
「おぼろ月ひとりの夜もさみしくない」すみ
「散る桜杯に入り泳ぎたる」HURRY
「花咲いて連れほしくなる散歩道」FRANK
「散るさくら見上げる空の深さかな」FRANK
「小鳥来て桜真下に散らしけり」FRANK
「花見客ゆっくり歩く赤き顔」FRANK
「ゆく春にもの思ひたる姫の顔」FRANK
「みなぞこに虫のかげ動く春の水」FRANK
「春のうみきらめき踊る小波かな」すみ
「波はるかしりぞく浜や汐干狩」すみ
「花御堂幼な児包む母の手か」すみ
「眺むれば稚児行列の花まつり」筑前
「一面の花菜あかりや嵯峨の里」すみ
「てふてふや名も無き花と舞い遊ぶ」すみ
「囀や二重三重に奏(かな)でけり」すみ
「シャボン玉夢の数だけ飛んでゆけ」FRANK
「幼子のほっぺふくらむシャボン玉」FRANK
「風車風を迎えに走る子ら」FRANK
「たんぽぽの生きる強さよ根の深さ」FRANK
「ほろ苦き春の山菜笑顔運ぶ」FRANK
「しやぽん珠夢も彼方に大空へ」MOMO
「菜の花や幼き頃の香りする」よしこ
「おろしたて白いブラウス春の風」よしこ
「シャボン玉子どもの笑顔みえかくれ」よしこ
「しやぼん玉消ゆるなもっと高く浮け」すみ
「先のことふらここ揺らし語る友」すみ
「渡り来て しみじみ知らる 日の本の
       くにの幸い 人麻呂は歌ふ」FRANK
「とつくにの いにしへ人の 歌に学べ
    国あらざれば やすらぎもなしと」FRANK
「お遍路や杖にすがりてまた一歩」すみ
「万葉のうた美しき人丸忌」すみ
「春の雨肌に冷たき子は辛し」mak
「その花のはかなく散るも美しき」HURRY
「虹色の空にあつまる妖精たち」MOMO
「警衛の恐怖の巡回我歌う」MOMO
「山吹の花のこぼるる朝の道」すみ
「山吹がすそ野をおおうやまの里」よしこ
「日和山つつじの頃もまたくるよ」よしこ
「岩躑躅闇濃き山に白き影」すみ
「リラ咲きて冷たき夜に濃く匂ふ」すみ
「山風に揺れる苗田やのどかなり」すみ
「蛙の子遊びしかの川今は地下」HURRY
「新芽摘む指も柄るや茶摘唄」すみ
「藤の房雨に打たれし線路脇」すみ




4月の選句結果


すみ選
 「この道の孤高にありし濃山吹」よっち
 「みなぞこに虫の影動く春の水」FRANK
○「花ひらくみんな笑顔できもちいいな」瑞樹
 「シャボン玉夢も彼方に大空へ」MOMO
 「散る桜杯に入りて泳ぎたる」HW


小学生のみなさん、中学二年の女の子さんの伸び
やかな表現、素晴らしいです。
この月は桜の句を楽しみました。
句を通し南から北へと開花が進む様子を感じました。
開花を喜び散るを惜しむ気持ちを、選句を通し再び
思い出しています。




FRANK選
 「ふらここの共にゆれたる二人かな」よっち
 「先のことふらここ揺らし語る友」すみ
○「おろしたて白いブラウス春の風」よしこ
 「のどけしや石仏みな笑い顔」すみ
 「潮干狩日焼けの顔でまず一杯」よっち




「ふらここ」の二句ですが、実は教え子が恋愛中です。
先日、「彼です」と紹介されました。
当時、あんなに子供こどもしていた女の子が、好きな
人に胸をこがしているのかと、感慨ひとしおです。
そんな個人的な日常の感慨と読みとった句境がオー
パーラップしております。
同じ私の感覚が、よしこ様の「おろしたて白いブラウス」
の句も選ばせました。
胸に満ちてくる思いの純潔さを、おろし立ての白という
色が象徴しているように読みとれたからです。
「石仏」の句は、石仏を「笑い顔」に見たすみ様の心の
余裕に感服です。
「潮干狩り」の句は、食卓の新鮮な浅蜊バターが香り
立つようです。
「なんでもお酒ですね」という評もありましたが、なか
なかどうして帰宅後の感動さめやらぬ夕飯の膳をタ
イミング良く切り取って、たくみだと思います。




HURRY選
 「人々の花々に酔い酒に酔い」よっち
 「散るさくら見上げる空の深さかな」F且ANK
○「たんぽぽの生きる強さよ根の深さ」FRANK
 「ほの白く雲を刷きたる春の空」すみ
 「日和山つつじの頃もまたくるよ」よしこ


「たんぽぽの・・・」に、生命力を感じました!



green選
 「気がつけば花の上からお月様」よっち
○「おもかげを残し静かに花散らん」すみ
 「散る桜杯に入り泳ぎたる」HURRY
 「花御堂幼な児包む母の手か」すみ
 「シャボン玉夢の数だけ飛んでゆけ」FRANK




SL-35選
 「春の日にひがな一日ぶらぶらと」よっち
 「花の下ちょい飲みかいとしやれ込むか」よっち
 「ランドセル黄色の傘に一年生」よっち
○「帰り道 私について くる月を
  見るたび祖父の あの歌をうたう」中学2年の女の子
 「さくら咲く花が散るのもきれいだな」尚道


「帰り道〜」は衝撃的でした。



kazu選
○「紫木蓮デカダンスとは言いえたり」よっち
 「散りはじめて見上げる空の深さかな」FRANK
 「よちよちの幼子手を揚げ石験玉」よっち
 「先のことふらここ揺らし語る友」すみ
 「おろしたて白いブラウス春の風」よしこ


く選句によせて〉
・「紫木蓮・・・」木蓮が白ですと、デカダンスからは
程遠い清楚なイメージがありますが、言われてみれば、
紫になったとたんに花の形もすべて退廃的に感じます。
花の別の表情をみたような、一句でした。
・「散りはじめて・・・」この句には、視点の移動の
面白さがあると思いました。また、見上げる空が〈青い〉
ではなく〈深い〉というところに、ひかれました。
・「よちよちの・・・」この幼子は、ふうわりと浮か
んだ石験玉を追いかけているのでしょうか、それとも、
膨らませ方をしらず、シャボンのついたストローを揚
げてよちよちあるいているのでしょうか?句から、春の
のどかで優しい印象を受けました。
・「先のこと・・・」この句の情景が、鮮やかに映像化
できました。向かい合うと話しにくい事も、横に並ぶと、
素直に心の中を話せることもあります。深刻な話も、ゆら
ゆらと「ふらここ」に揺れながら話すと、次第にこころが
軽くなる・・・、このようなことを想像しながら選びました。
・「おろしたて・・・」春の優しさと、おろしたてのブラ
ウスを着た詠み手の、溌刺として爽やかな気分が伝わって
きました。おろしたての、しかも白いブラウスは、何ものにも
染まっていない清々しさがありますものね。


以上、kazuの、勝手評論付選句でした。




よっち選
 「春うらら時の流れも寝ぼけたる」HURRY
 「おろしたて白いブラウス春の風」よしこ
○「とつくにの いにしへ人の 歌に学べ
   国あらざれば やすらぎもなしと」FRANK
 「先のことふらここ揺らし語る友」すみ
 「警衛の恐怖の巡回我歌う」MOMO

四月も素晴らしい句が沢山ありました。
俳句の楽しみにいろいろありますが、
作る楽しみ、選句の楽しみ、選句される楽しみです。
今回の「とつくにの」は、俳句ではありませんが、
国への思いということで丸でいただきました。

5月の作成句
「浜松の凧あぐ風も夏めきて」
「SLを見送る川根の茶摘かな」
「メラメラと心を燃やす牡丹かな」
「更衣歩く姿も軽やかに」
「絹袷銀座の街を軽やかに」
「我おのこ菖蒲鉢巻がんばるぞ」
「風邪ひきてくさめしている薄暑かな」
「セルを着て町まで買い物出かけよう」
「お祭の行列後の葵かな」
「郷愁に似た思いの祭かな」
「新緑や北の山にもまためぐり」
「新緑の萌いずる色様々に」
「新緑が大好きと我言いにけり」
「若葉雨傘持ち出でて散歩かな」
「たらの芽をを探して里の若葉かな」
「筍の旬の料理に舌鼓」
「もうすでに筍伸びて青空へ」
「吾とともに藜の杖をつきませう」
「白芥子の花一輪とつぼみかな」
「枝先のまだ先に咲く桐の花」
「薔薇ここに個性を主張して咲けリ」
「卯の花に初めて出会い良かつたな」
「散歩道卯の花垣に立ちとまり」
「鯖一尾買い来て料理するべかな」
「鯖味噌煮出来は最高味わうか」
「今晩は鯖の塩焼きもう一杯」
「飛魚や地面効果を利用せり」
「飛魚の海から空に飛びにけり」
「山女釣後の骨酒待ちきれず」
「渓流を棲みかに生きる山女かな」
「三河路の穂麦色づき不如帰」
「麦熟れて秋の景色になりにけり」
「東名の流れ下がりし麦畑」
「麦笛や時の流れの地蔵様」
「麦笛や耳傾ける地蔵様」
「夏場所や帰り疲れて酒一杯」
「紫陽花のコバルトブルーや雨の音」
「紫陽花のコバルトブルーや風に揺れ」
「紫陽花や車中混み泣く赤ん坊」
「羊蹄やすっくり伸びろ子供達」
「草原を歩いていると都草」
「麦秋や風が出てきて頬を打つ」
「若かりし時の麦飯何杯も」
「麦飯や日々訓練の若い時」


今月の投稿句
「やさしさは受け取る側の心ひとつ」MOMO
「若駒や跳ね飛ぶ脚の細さかな」すみ
「行きし日と来し日思うや衣更」すみ
「髪揺らすやさしき風の夏めきて」すみ
「コンチキチン祭囃子や鳴り初むる」すみ
「子心に祭の神酒をちびり飲む」HURRY
「新緑や命の力萌えいづる」FRANK
「一葉一葉したたるほどの緑かな」FRANK
「御車のひと美しき賀茂祭」すみ
「新緑の重なり合いて緑濃し」すみ
「上着脱ぐ若葉もれくる日の光」FRANK
「ヤドカリをのぞき込む子の寄り目かな」FRANK
「高曇り若葉色濃くなりにけり」FRANK
「田一枚植えてくゆらす紫煙かな」FRANK
「ハイテクの田植えにも情趣感じけり」FRANK
「手紙書く机の上の湿りかな」FRANK
「競い合い若葉は天に伸び盛る」すみ
「罌粟畑パステル色の花揺れて」すみ
<百里基地にて>
「さわやかな風に波打つ黄金の地」MOMO
「あかざ咲く水路の水で顔洗う」よしこ
「紅茶きのこ今度のブームはあかざなり」よしこ
「山里におしゃれにそよぐポピーかな」よしこ
「食すれば藜と共に我起ちぬ」筑前
「芥子見れば添い寝の君の寝顔かな」筑前
「静まりし僧院の庭薔薇匂ふ」すみ
「薔薇の香に蟻のぼりけり昼近し」FRANK
「卯の花や垣根は白き花たわわ」すみ
『夢のせて大きく咲けよ桐の花』よしこ
「梅雨近し腹の調子もしめりたる」FRANK
「飛魚の指さす波間に消えにけり」FRANK
「寝かされて売らるる飛び魚の腹あを黒し」FRANK
「飛魚のはばたく海の青深し」すみ
「ま新し鯖を料(はか)るや雨の夕」すみ
「朝霧の消えてあらわる山女淵」すみ
「飛魚の小骨とる手の熱さかな」FRANK
「麦の穂の濡れて色濃し傘回る」FRANK
「麦秋や車窓流れる金の帯」すみ 
「麦飯や盛りたる椀の口欠けり」すみ
「蛍たちかぜにながれて乱舞する」mak


5月の選句結果


FRANK@さいとう選
 「SLを見送る川根の茶摘みかな」 よっち
 「若駒や跳ね飛ぶ脚の細さかな」 すみ
 「あかざ咲く水路の水で顔洗う」 よしこ
 「静まりし僧院の庭薔薇匂ふ」 すみ
○「朝霧の消えてあらわる山女淵」 すみ

 朝霧の句、霧の白さと淵の碧が色彩の対照をなして
幻想的な美しさを醸し出しています。しかも「山女淵」
と歌うことで、表面の美しさだけでなく、波の底に
読む者の想いが引き込まれていくような深さを感じ
ます。
 あかざの句、25周年を迎えられたことと相まって、
ネットで、しかも俳句でさりげなく近況を伝えるという
なんともうらやましい二人三脚ぶり。
「あかざの杖」を共について頂きたいと願います


すみ選
〇「寝かされて売らるる飛び魚の腹あを黒し」FRANK
 「バラの香にアリ登りけり昼近し」FRANK
 「夏場所や帰り疲れて酒一杯」よっち
 「浜松の凧あぐ風も夏めきて」よっち
 「一葉一葉したたるほどの緑かな」FRANK 

日常の風景ですが新鮮です。腹あを黒し、に改めて
飛び魚を眺め直したくなりました。夏場所の句の
「帰り疲れて酒一杯」。相撲観戦の興奮と夏場所の
暑さが重なったようで、好きな句です。蛍の句もあり
ました。夏なんですね。


kazu選
 「薔薇ここに個性を主張して咲きけり」よっち
 「行きし日と来し日思うや衣更」すみ
 「あかざ咲く水路の水で顔洗う」よしこ
○「静まりし僧院の庭薔薇匂ふ」すみ
 「寝かされて売らるる飛び魚の腹あを黒し」FRANK

 <薔薇の二句>
   「薔薇」という、同じ名前をもつ花を、咲く場所と
  捉える人の感性・そのときの気分で、こうも違うも
  のだということを、この二句から改めて感じました。
   しかし、共通点もあると思います。それは、作者の
  焦点が薔薇に絞られたとき、両者をとりまく空気が
  一瞬とまり、作者と薔薇だけの世界が出来上がって
  いることです。この一瞬に、両者は対話をしている
  のではないかと、ふと、このようなことまで考えま
  した。


HURRY選
 「新緑や北の山にもまためぐり」よっち
 「もうすでに筍伸びて青空へ」よっち
 「田一枚植えてくゆらす紫煙かな」FRANK
 「麦飯や盛りたる椀の口欠けり」すみ
○「やさしさは受け取る側の心ひとつ」MOMO

「やさしさは」の句。
ものは考えようだなぁ、という事を改めて感じました!


よしこ選
○「若駒や跳ね飛ぶ脚の細さかな」すみ
 「上着脱ぐ若葉もれくる日の光」FRANK
 「高曇り若葉色濃くなりにけり」FRANk 
 「卯の花や垣根は白き花たわわ」すみ
 「吾とともに藜の杖をつきませう」


SL-35選 
 「新緑の重なり合いて緑濃し」すみ
 「ヤドカリをのぞき込む子の寄り目かな」FRANK
 「新緑が大好きと我言いにけり」よっち
 「競い合い若葉は天に伸び盛る」すみ
○「田一枚植えてくゆらす紫煙かな」FRANK

「田一枚〜」の句は、兼業農家の会社の先輩の
姿が浮かんできました。
素敵な先輩ですので○にしちゃいました(笑)
五月の句を改めて読み返してみると、なんとなく
ピンとくる句が多いです。
私が冬よりも夏のほうが好きだからかなあ・・
などとふと思いました。
もうすぐ夏ですね。


よっち選
 「コンチキチン祭囃子や鳴り初むる」すみ
 「子心に祭の神酒をちびり飲む」HURRY
○「ヤドカリをのぞき込む子の寄り目かな」FRANK
 「あかざ咲く水路の水で顔洗う」よしこ
 「飛魚のはばたく海の青深し」すみ

水槽に飼っているヤドカリを顔を近づけて一生懸命見
ている子供の顔の表情を反対の側から見ている親の
ニコニコ顔を想像してしまいました。
五月の時期の祭囃子、子供と神酒、あかざいいですね。
飛魚を船上から見たとき、海の青深しをまさにその風景
を見ました。

6月の作成句
「花びらに風渡りたる花菖蒲」
「花あやめ雨にかすみて新発田城」
「かきつばた水面に影を映しをり」
「短夜に暴走の音響きをり」
「短夜や暴走族の走り来る」
「どくだみの花の如く我生きる」
「晩酌に待ちかね求む初鰹」
「むせるほど今年もまた咲く栗の花」
「くちなしの色香のそばの赤提灯」
「紫陽花や車中混み泣く赤ん坊」
「紫陽花のコバルトブルーや風に揺れ」
「紫陽花のコバルトブルーや雨の音」
「紫陽花のその土地色に染めにけり」

<宮城往復で>
「昨日の予想通りの雨」
「新幹線の窓を叩く雨」
「黒く地上までついた雨雲」
「老人の棚田に一人田植かな」
「水滴が車窓を横にヨーイドン」

「蝶々の高く止まりて葵かな」
「日陰にもどくだみの花白く咲き」
「蛙の子正々堂々胸を張れ」
「野良猫の梅雨に濡れて鳴けにけり」
「梅雨空や雲を抜け行く練習機」
「雨降りや燕の子が待つ軒下へ」
「五月雨やお地蔵様の笑い顔」
「五月雨や相合傘で肩が濡れ」
「五月雨やはす葉の上の水溜り」
「童謡を歌い眺める蝸牛」
「ででむしや遅遅と進まぬその先は」
「雨蛙悪天をよく当てるなり」
「雨蛙子供の手にも遊びをり」
「枇杷の実をこれおいしいと差出す子」
「由比特産甘夏枇杷と富士の山」
「由比過ぎて枇杷も実りし富士の山」
「泣き声の元気に育つ燕の子」
「早苗とる手にも力が入るらん」
「蛍火の戻り来りし小川かな」
「あめんぼう雨粒あたり当たりをり」
「鵜遣の手綱さばきや神に入る」
<友釣>
「縄張りを守り釣られる鮎と鮎」
<高速バスにて富士川通過>
「鮎釣やバスから見える富士の山」
「夜振火に浮かぶ大きな魚かな」
「カンテラに浮かぶ魚の夜振かな」
「夜振火の少し動きがありにけり」
「川岸の青蘆静かに揺れるのみ」
「投網して夕暮れ近し行々子」
「翡翠の飛翔の跡の水面かな」
「息を止めその一瞬で蝿を打つ」
「蜘蛛の子の風に糸出し空の旅」


今月の投稿句
「色姿気高くありて花菖蒲」すみ
「短夜や醒めて聞こゆる明けの鐘」すみ
「初鰹夫(つま)の喜ぶ顔思ふ」すみ
「栗の花匂ひむせたる雨上がり」すみ
「くちなしの花錆びゆきて哀れなり」すみ
「風そよぐポプラの木々の内緒ばなし」MOMO
「紫陽花や露七色に移りゆく」すみ
「毒矯みの清楚なクロス闇に浮く」FRANK
「点々と柘榴の紅(べに)の咲き居たり」kazu
「名に合わず真白き面(おも)持つどくだみ草」kazu
「くちなしの花咲くころに生(せい)を受く」kazu
「枇杷の実を食して思う故郷(さと)の庭」kazu
「幼き日登りて遊びし泰山木(たいさんぼく)」kazu
「芳香に誘われ見げば泰山木」kazu
「生まれ月に紫陽花ひともとそっと抱き」kazu
「どくだみの匂ふ路地奥機(はた)の音」すみ
「洗い髪乾ききらずに梅雨の朝」すみ
「梅雨空に翼を休む練習機」FRANK
「五月雨て憧れだけは今日も飛ぶ」FRANK
「五月雨や午後の校庭茫洋の海」すみ
「つぶやきて歩むに似たりかたつむり」すみ
「雨蛙雨を率いて飛び跳ねり」すみ
「ほれ喰えとくれたこの枇杷どうしたの」HURRY
「父母とまといつくよな八つ蛍」FRANK
「蛍見ても身につまさるる親こころ」FRANK
「つばめ高く雲動きけり日暮れ時」FRANK
「丈高く鉢植えのアヤメ咲きにけり」FRANK
「夕晴れて紫陽花の葉のしずく落つ」FRANK
「カタツムリこもりて干ぬる晴れ間かな」FRANK
「飛翔する日が別れなり燕の子」すみ
「遊亀(ゆき)描く枇杷の絵眺む飽きもせず」すみ
「幽玄と言ふを許せり螢の火」すみ
「短か夜や風無き空の明け烏」FRANK
「きぬぎぬの別れを泣くか明け烏」FRANK

「鵜篝(うかがり)や川面の修羅の業火かな」すみ
「川入れば親も子も無し鮎釣人」すみ


6月の選句結果

kazu選
 「ででむしや遅遅と進まぬその先は」よっち
 「くちなしの花錆びゆきて哀れなり」すみ
 「毒矯みの清楚なクロス闇に浮く」FRANK
 「幽玄と言ふを許せり蛍の火」すみ
〇「蜘蛛の子の風に糸出し空の旅」よっち

 <選句つれづれ>
・「ででむしや・・・」カタツムリの歩みの遅さを見つめつつ、
 チョンチョンとカタツムリをつつきながらふと語りかけてい
 るような雰囲気を感じました。と同時に、私の抱えている
 仕事や人生と重ね合わせてしまい、ドキリ。
・「くちなしの・・・」くちなしのその香りや花の白さを詠むこ
 とはあっても、その終わりまで見届けることはあまりあり
 ません。詠み手の観察眼に、感服です。
・「毒矯みの・・・」闇(黒)と白。毒とクロス。その対比が鮮明
 で、とてもシャープな句だと感じました。
・「幽玄と・・・」毎回、詠み手(すみさま)の紡ぎだされること
 ばは、美しく情感豊かで心惹かれます。今月は特に、彼
 女の感性が研ぎ澄まされているように感じました。月初
 めの「初鰹・・・」「色姿・・・」から「うかがり・・・」「川入れ
 ば・・・」の変遷をたどれば、視覚中心で詠んだもの(写生
 句)から、ある一点に神経を集中させて詠んだ句へと変化
 しているように感じました。
  この句では、<言ふを許せり>が響いてきました。
・「蜘蛛の子の・・・」詠み手の観察眼に加え、<洒脱さ>や
 <俳諧味>を感じました。個人的には、微笑をもって読ま
 せていただきました。

  以上、毎度ながら勝手評論ですが、お許しください。


FRANK選
 「由比特産甘夏枇杷と富士の山」よっち
 「風そよぐポプラの木々の内緒ばなし」MOMO
 「枇杷の実を食して思う故郷(さと)の庭」kazu
 「つぶやきて歩むに似たりかたつむり」すみ
○「ほれ喰えとくれたこの枇杷どうしたの」HURRY 

俳句のおもしろさの中に取り合わせの妙というのを
感じます。思いもかけないもの同士が取り持つ共通
感覚とでもいいましょうか。MOMOさん、kazuさん、
すみさんの句はそこに惹かれました。
また、あれあれと思っていると最後に出るべきものが
でて安心するというのも面白いものです。よっちさんの
句がまさにそれです。
HURRYさんの句を○でいただきましたが、何度読ん
でも楽しいのです。口語ですらりと平易に詠み、その場
で驚いた顔がありありと写生されているおもしろさに脱
帽です。


すみ選
 「紫陽花や車中混み泣く赤ん坊」よっち
 「黒く地上までついた雨雲」よっち
〇「風そよぐポプラの木々の内緒話」MOMO
 「父母とまといつくよな八つ螢」FRANK
 「生まれ月に紫陽花ひともとそっと抱き」kazu

「ポプラの内緒話」若いお嬢さんらしい句ですね。
やさしく可愛らしい句に好感。kazuさんの紫陽
花の句。おおらかな女性らしい句と思いました。
蒸し暑いこの時期の情景を切り取ったよっちさんの
2句。大阪池田小の事件のつらさを詠んだFRANK
さんの句。6月の代表句と思います。


よっち選
 「風そよぐポプラの木々の内緒ばなし」MOMO
 「洗い髪乾ききらずに梅雨の朝」すみ
 「夕晴れて紫陽花の葉のしずく落つ」FRANK
○「鵜篝(うかがり)や川面の修羅の業火かな」すみ
 「枇杷の実を食して思う故郷(さと)の庭」kazu

・風そよぐ・・・は、風と内緒話がいいですね。
・洗い髪・・・は、梅雨時の湿度の高い状態ながら
 洗い髪のさわやかな感じがいいと思います。
・夕晴れて・・・は、いままで梅雨で雨が降っていたのが
 夕方晴れ間がでてきた。雨の後の紫陽花の葉っぱから
 ポタリと雨の音が聞こえそうです。
・鵜篝や・・・は、厳しさを感じました。真暗闇のなかで、
 かがりびが浮き出ている。そのかがりびを修羅の業火
 と合わせて見た人生のすごさを見た思いです。
 修羅の業火が一隅を照らす火に昇華するであろうことを
 祈念して○で頂きました。